教員採用試験
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Start Up!教採学習ガイダンス 〜教養試験のワンポイントアドバイス!〜

 都道府県(市)ごとに傾向が異なる教員採用試験ですが、各科目の学習のポイントは共通する部分が多いものです。ここでは、近年の教養試験の全国的な傾向を踏まえながら、各科目の学習のポイントを見ていきましょう。

教職教養

教職教養のポイント

◆教育原理
 2008年に学習指導要領が改訂されたことから、学習指導要領に関する出題が多くなっています。総則や道徳、特別活動などの各項目、学習指導要領の変遷などは、重点的に学習しましょう。また、従来から出題頻度の高い生徒指導、近年出題が多く見られる障害児教育や人権教育も学習しておく必要があります。
 なお、教育時事に関する内容、中央教育審議会答申や各種報告、文部科学省が発表している統計資料などにも注意しておく必要があります。
◆教育史
 西洋・東洋を問わず、主な教育家・学者の人名とその業績は確実に覚えておきましょう。特に近代以降の事項は要注意です。また、歴史的に重要な教育関連の出来事も忘れずにチェックしておきましょう。
◆教育心理
 学習・発達・人格・教育評価など教育心理に関する基本的な内容は学習しておく必要があります。
理論等の提唱者と功績を整理しながら覚えていくとよいでしょう。
 また、近年の特別支援教育の動向にあわせて、発達障害等に関する内容からの出題も多く見られます。教育原理の障害児教育や教育時事と関連付けて学習しておきましょう。
◆教育法規
 教育関連法規は非常に多いのですが、試験で出題される条文は限られています。頻出の条文は暗記する必要がありますが、むやみに教育六法のような法規集を1から読むのではなく、教育基本法規、学校教育に関する法規、教職員の法規など、ジャンルごとにポイントを押さえながら、教育六法と参考書を併用して学習すると効果的です。
 なお、教育基本法をはじめ近年教育に関する法律の改正が多くなっています。改正された法律については出題が予想されるため、必ず確認しておきましょう。
【本試験出題例】
◆教育原理
【問】 次の(ア)〜(オ)は、昭和33年から平成10年までの学習指導要領の5回の改訂の特徴を示したものである。年代の古い順に並べた組合せとして正しいものを、次の(1)〜(5)の中から一つ選べ。
(ア) 「調和のとれた人間性の育成」「ゆとりのある学校生活」「個性・能力に応じた教育」
(イ) 「道徳教育の徹底」「基礎学力の充実」「科学技術教育の向上」
(ウ) 「国際社会に生きる日本人としての自覚」「総合的な学習の時間の創設」「特色ある学校づくり」
(エ) 「個性重視」「道徳教育内容の重点化」「生活科の創設」
(オ) 「教育課程の現代化、高度化」「系統性の重視」
(1) (オ)→(イ)→(ア)→(ウ)→(エ)
(2) (イ)→(ア)→(オ)→(ウ)→(エ)
(3) (ア)→(オ)→(イ)→(エ)→(ウ)
(4) (オ)→(ア)→(ウ)→(イ)→(エ)
(5) (イ)→(オ)→(ア)→(エ)→(ウ)
【答】 (5)
【解説】(ア)1977、1978(昭和52、53)年改訂。(イ)1958、1960(昭和33、35)年改訂。(ウ)1998、1999(平成10、11)年改訂。(エ)1989(平成元)年改訂。(オ)1968、1969、1970(昭和43、44、45)年改訂。
◆教育法規
【問】 次の文は、教育基本法の条文である。(    )にあてはまる言葉の正しい組み合わせを、次の(1)〜(5)の中から一つ選べ。
第9条(教員)
 法律に定める学校の教員は、自己の崇高な( ア )を深く自覚し、絶えず研究と( イ )に励み、その職責の遂行に努めなければならない。
2 前項の教員については、その( ア )と職責の重要性にかんがみ、その身分は尊重され、待遇の適正が期せられるとともに、( ウ )と研修の充実が図られなければならない。
(1) ア.責務  イ.修養  ウ.研究
(2) ア.役割  イ.修練  ウ.養成
(3) ア.役割  イ.研鑚  ウ.研究
(4) ア.使命  イ.修練  ウ.練成
(5) ア.使命  イ.修養  ウ.養成

【答】 (5)

一般教養

人文科学のポイント

◆国語
 どの都道府県(市)も漢字に関する出題が見られます。読み書き、同音異義語、同訓異字語、四字熟語など様々な形式で出題されていますので、最低限の内容はマスターしておきましょう。
 また、現代文の読解のほか、古文や文学史からの出題も見られます。有名な作品については、その著者とともに確実に押さえておきましょう。
◆英語
 短文の英訳、和訳、文の並べかえ、長文問題、会話文の出題が見られます。中学校から高校の参考書、大学受験用の基本的な問題集等を活用して学習するとよいでしょう。
◆倫理・思想
 西洋倫理・思想史からの出題が見られます。古代から現代まで時代ごとに人物を中心とした年表を作りながら覚えていきましょう。
◆芸術
 音楽と美術の出題がほとんどです。中学校や高校の教科書を使って、音楽史や音楽理論、美術史などを学習しておきましょう。
 なお、都道府県(市)によっては、輩出した画家や音楽家などに関する問題も見られますので、注意が必要です。
【本試験出題例】
◆国語
【問】 次の空欄に適語を入れて、ことわざを完成させよ。
(1) 寄らば( ア )の陰
(2) 門前の( イ )習わぬ経を読む
(3) ( ウ )を尽くして天命を待つ
(4) ( エ )鳴動して鼠一匹
(5) ( オ )作って魂入れず

【答】 ア.大樹  イ.小僧  ウ.人事  エ.大山  オ.仏
◆英語
【問】 次の文の空欄にあてはまる語を選べ。
 Japan's economy has been hit by ( ア ). The unemployment rate has also been slow to recover. Let's look at how it compares with rates of other countries. Of the industrialized nations. Japan's unemployment rate was comparatively ( イ ). From 1996,however,as the unemployment rates of most other nations have fallen,Japan's has ( ウ ).
(1) prosperity  (2) high  (3) low  (4) up  (5) boom  (6) risen   (7) recession
(8) down  (9) declined

【答】 ア.(7)  イ.(3)  ウ.(6)
【全訳】 日本の経済は長い間、不景気に見舞われている。失業率もなかなか回復しない。他の国々の失業率はどうなのか比べてみよう。日本は先進工業国の中でも比較的失業率が低かった。しかし1996年から、ほとんどの国で失業率が低くなっているのに、日本は逆に高くなっている。

社会科学のポイント

◆政治・経済
 出題頻度が高いので要注意です。憲法条文、国会・内閣の機能、選挙制度、景気変動、経済用語、国際機関の略称、社会保障・福祉などは必ず学習しておくようにしましょう。
 また、年々時事問題の出題が増加しているため、テレビのニュース番組や新聞などには、日々目を通しておくことが大切です。
◆歴史
 日本史・世界史とも年代順に並べかえる問題が多く見られるので、暗記だけでなく歴史の流れを掴
んでおくことが重要です。近世〜近・現代の出題が多く、事件・制度・文化史など、国別・年代別にまとめて整理して覚えるとよいでしょう。
◆地理
 地図や統計資料を使った出題が多いので、地名や産業の分布、国別の特色などは必ず地図や統計資料で確認しておきましょう。
 また、ご当地問題が多いのも地理の特徴です。受験予定の都道府県(市)の特色、最近行われた、あるいは今後予定されているイベントなども調べておきましょう。
【本試験出題例】
◆経済
【問】 次の日本銀行の役割に関する文の空欄に適語を入れよ。
 日本銀行は、我が国における唯一の( ア )銀行であり、国庫金の出納・保管、国債償還事務の代行等を行う( イ )の銀行という役割をもっている。また、景気や物価の安定をはかるために各種の金融政策を行う。それには、公定歩合を上下させる公定歩合操作、有価証券を売買する( ウ )、市中銀行が受け入れた預金のうち強制的に日本銀行に預金させる割合を上下させる( エ )がある。

【答】 ア.発券  イ.政府  ウ.公開市場操作(オープン=マーケット=オペレーション)
エ.預金(支払)準備率操作
◆歴史
【問】 次の世界の出来事を年代の古い順に並べかえたものを選べ。
ア.ヴェトナム戦争勃発  イ.沖縄返還  ウ.ワルシャワ条約機構解体
エ.朝鮮戦争勃発     オ.ソ連のアフガニスタン軍事介入
(1) ア→エ→イ→ウ→オ   (2) ア→オ→エ→イ→ウ
(3) エ→ア→イ→オ→ウ   (4) エ→ア→オ→ウ→イ
(5) エ→イ→ア→ウ→オ

【答】 (3)

自然科学のポイント

◆数学
 方程式・不等式、図形、確率・統計などが頻出の内容としてあげられます。多くは中学校から高校レベルの知識で解ける問題なので、まずは公式などを確実に覚えましょう。どの分野においても正確な計算が求められます。日頃から練習問題を数多くこなして精度を上げておきましょう。
◆理科
 物理、化学、生物、地学とも全分野から幅広く出題されています。それほど難解な問題は見られないので、中学校から高校レベルの参考書・問題集を一通り学習しておきましょう。なお、物理は電気回路、力学などからの出題が多く、計算問題が中心となるので、できるだけ多くの演習問題をこなしておきましょう。
【本試験出題例】
◆数学
【問】 濃度12%の食塩水が300gある。いま、この食塩水から50gを捨て、濃度5%の食塩水を100g加えたとき、この食塩水の濃度を求めよ。

【答】 10%
【解説】  {250×(12/100)+100×(5/100)}÷(250+100)
 =(30+5)÷350
 =0.1
◆物理
【問】 電車が振動数800Hzの警笛を鳴らしながら、速さ72km/hで進んでいる。この電車に向かって速さ18km/hで近づいている人が、電車とすれちがう前に聞く警笛の振動数の値として最も近いものを選べ。ただし、音速は340m/sとする。
(1) 800Hz  (2) 820Hz  (3) 840Hz  (4) 860Hz  (5) 880Hz

【答】 (4)
【解説】 ドップラー効果の公式(省略)にそれぞれの値を代入する。(km/hはm/sに)
(340+5)/(340−20)×800=862.5[Hz]
◆化学
【問】 次の試薬を反応させる実験をしたとき、発生する気体を答えよ。また、その気体を採取する方法として適切なものを選べ。
(1) 二酸化マンガンと過酸化水素水
(2) 亜鉛と希硫酸
(3) 石灰石と希塩酸
<方法>
ア.上方置換法  イ.下方置換法  ウ.水上置換法

【答】 (1) 酸素、ウ  (2) 水素、ウ  (3) 二酸化炭素、イ

環境、情報・コンピュータ等のポイント

 環境については、地球温暖化や酸性雨、ゴミ問題などを中心に、自然保護に関する条約や国際会議などが問われます。基本的な知識を学習しておくことのほか、環境白書などで環境問題の現状を把握しておきましょう。
 情報・コンピュータに関しては、IT、インターネットといった情報社会についての問題のほか、パソコ
ンの操作に関する問題も見られます。本の上の知識だけでなく、実際にコンピュータに触れ、慣れ親しんでおくことが大切です。
 その他、時事問題やご当地問題についての出題もみられるため、日頃から情報を得るなどして対策をとっておきましょう。
【本試験出題例】
◆環境
【問】 次の地球環境問題について述べた各文のうち、正しいものの組合せを選べ。
A.近年、エアコンや冷蔵庫に使用されたフロンの分解で生じる塩素原子がオゾン層を破壊することが問題とされ、フロンの使用が規制されるようになった。
B.オゾン層は、紫外線を含む太陽光線を地表へと通す一方、地上からの赤外線は通さずに吸収し、再び地上へ送り返す。
C.大気中の水蒸気、二酸化炭素、メタンなどの気体は、人体に有害な太陽からの紫外線を吸収する役目をもつとされる。
D.近年、二酸化炭素の排出量が問題とされるのは、大気中の二酸化炭素が過剰になると、植物が光合成する際に吸収する光エネルギー量のバランスがくずれて地球の温暖化につながるためである。
E.工場や自動車から排出される窒素酸化物や硫黄酸化物は、大気中の水と反応して硝酸、亜硝酸、硫酸などになるため、生物や建造物に悪影響を与える酸性雨の原因とされる。
(1) A、B  (2) A、E  (3) B、C  (4) C、D  (5) D、E

【答】 (2)
◆情報・コンピュータ
【問】 コンピュータのネットワーク利用者が守るべき情報モラルや注意すべき事柄として適切でないものを選べ。
(1) ネットワークに接続したコンピュータには、ウィルス対策用のソフトをインストールし、常に最新のウィルスのデータに更新する。
(2) ある人に宛てた電子メールの内容を、参考までに複数の人に配信するために「CC」を用いると、受信者が互いのメールアドレスが分かってしまうので、受信者どうしが既に知り合いでなければならない。
(3) ネットワーク利用者個人のパスワードは個人を認証する上で重要なものなので、ネットワーク管理者が責任を持って管理する。
(4) パスワードはアルファベット、数字、%などの特殊文字を用いて、システム管理者が許容する範囲で、できるだけ長く設定する。
(5) 電子メールでファイルを添付する場合は、受信者が利用しているコンピュータの環境を考え、添付ファイルを開くことができるファイルのみを添付する。

【答】 (3)